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This is it

11.04.2009

ぶわーっと後ろから風が吹くみたいに、突然いろいろと聞こえてくるんです。
ふと見上げると、TVで、尊敬する児童文学家のミヒャエルエンデの昔の
インタビュー映像が流れてきて、その中で彼の父が画家だったこともあって、
アーティストの社会における役割を彼の言葉で話していました。しばらくして、
養老猛司さんと宮崎駿監督は人を育てるというお話しをしていました。
子どもたちが産業に浸かっていて創造性が培われていないって。そして
また別の日、故岡本太郎氏がピカソについて話していて、自分が、誰かの
作品に感動したらば、自分がやる時はそれを超えなければならない、
その上をいかなければならないって。。インタビュアーがどのあたりまで
辿り着けましたか?と太郎氏に訪ねると、「もう超えてるつもりですけど」
と答えていました。インタビュアーは慌てふためいて、「失礼しました」って。
先日,MJの” This is it " を見て来ました。集中と努力と忍耐と理解と、とっても
丁寧に一生懸命に作り上げているマイケルがいました。これが、リハーサルで
はなく本番であったら、どんなに凄かった事か。もしかしたら、本当に出来上
がってしまったら、その完成度と、煌めきにみなその裏側にある素の彼が
見えることはなかったのかもしれません。私は、そんな素の彼から溢れるものを
身体いっぱいに感じメラメラしました。感受性が豊かである事は敏感であるが
故に傷付きやすいのかもしれないです。けれど、感受性が豊かである事は、
感動する力もいっぱいです。太郎氏のように、創る人は、感動したらばす
ぐさま、それと決別し、誰も見た事がない自分の創造の旅に出ることに
なるのです。そう、どんなに感動しても会いたくても、超えなければならない
時は、決別の運命にあるのです。マブダチペルーが薄暗いアントワープで
彷徨う私にずっしり資料を送ってくれた、レヴィストロース氏が亡くなった
事を知りました。。私たちは何かを越えなければならない時なの
かもしれません。確実に私には。
 
MISATOBAN


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